the beaten track とは、踏み固められた道。つまりは何時も使っている道。それに off をつける事によって、何時もと違う道を往こう、何時もと違う事をやろう! という願いを秘め日々頑張ってる訳です。
Posted by 甲子 - 2012.10.05 Fri 23:42:29
寝なきゃいけないのに読破してしまった。というか、連絡待ちの間にうとうとしていたら眠気が飛んだ。残念至極。
さて、久方ぶりの森見氏の小説。
どうやら『ユリイカ』『小説新潮』『yom yom』という三つの雑誌に短編で載っていた内容を加筆修正し、一冊の本にして纏めた短編集のようだ。
短編自体は七つ。
・四畳半王国建国史
・蝸牛の角
・真夏のブリーフ
・大日本凡人會
・四畳半統括委員会
・グッド・バイ
・四畳半王国開国史
基本的に全て不毛である。不毛の産物である。それ故に僕は森見氏の小説を読むと郷愁にかられる。というよりは懐古といった方が適当なのかも知れないが、やはり郷愁にかられるというのが僕の中ではしっくりくる。
この短編集は四畳半神話大系
に一番近い。まあ、四畳半を冠している時点でさもありなん。
不毛ではあるが、四畳半という神秘を読み解く一助になるであろうとも思う。ただ、昨今四畳半なんぞ終ぞ見ない。おそらく四畳半は人知れずに膨張しているのかも知れない。宇宙が膨張している位だから四畳半が膨張していてもおかしくはない。宇宙が広大過ぎて見えないように、四畳半もきっと見えないに違いない。
それぞれの短編は独立しているが、所々に登場人物が出てくるのでわりと関わりはある。やはり四畳半という神秘を紐解くためにこの本はあると言える。
何が言いたいかと言えば、相変わらず楽しませてもらったが、個人的には『四畳半神話大系』と『夜は短し歩けよ乙女』が好きだ。
とりわけ、後者が分かり易く読みやすい。
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